雲の向こうから差し込む光は、まだ見ぬ世界の気配を静かに映し出す。
空を埋め尽くす雲は、どこまでも重なり合い、果てのない景色を紡いでいく。
少女は駅のホームに立ち、その先を見つめている。
水面に沈んだ線路は、静かにその先へと続いている。
雲の向こうには、何が待っているのだろう。
その答えはまだ分からない。
少女の胸の奥には小さな不安がある。
それでも、その先へ行ってみたいという想いが、その心を静かに満たしている。
作品を包む青は、そんな揺れ動く心の色。
迷いも、憧れも、そのすべてを抱きしめながら、青はどこまでも深く広がっていく。
少女のそばには、一匹の猫。
行き先を知っているわけではない。
それでも、どこか同じ未来を見つめているようだった。
本作では、これまで以上に存在感を増した雲が、空そのものをひとつの世界へと変えている。
見上げるほどに幾層にも重なり、見る人の心まで雲の向こうへと誘っていく。
その先に何が待っているのかは、まだ分からない。
だからこそ、行ってみたい。
雲の向こうへ――その想いは、きっと誰の心にもある。